内装木質化した空間で過ごすと、リラックスや癒し効果が見込まれます。
木の持つ温かな印象で落ち着く方も多いはず。
免疫力のアップやリフレッシュ作用などが期待される。
また、足元が滑りにくくなり、足腰への負担も軽減されます。
室内の湿度を調整してくれます。
これは、木材の湿気を吸収・放出する働きのためです。また、消臭や抗菌に加えて、ダニの防除効果もあります。
内装木質化した空間で過ごすと、来訪者の滞在時間を延ばす効果があります。
また、空間の居心地が良いと来訪者自体が増えることも。
ヒトでの実証実験を実施し、
内装木質化の
エビデンスを作ることで
より「内装木質化」に対する
説得力を持たせることが重要。
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長
柳澤正史教授開発の測定器を使用
岐阜大学名誉教授光永 徹先生
木は見た目・感触・香りにおいて、他の材料にない人の感覚機能を刺激する優れた生物材料であります。特に香りは他の感覚と異なり、人工では創り得ない天然成分であります。その何気なく嗅いでいる木の香りが、我々人間の生理・生体に影響することが最近の科学で明らかとなっています。
私の研究では、木材精油香気成分の吸入が、ヒトや動物の生理機能および心理機能改善に効果がある事を明らかにし、特に香気性の高いヒノキ科木材香気成分が、抗肥満・抗ストレス・抗不安さらにはアルツハイマー型認知症改善への効果を示すデータを構築しています。
またヤマガタヤ産業で開発した「木の塗り壁Mokkun」から香る成分が、同様の効果を示すことを共同研究実験で確かめています。これらの研究は、健康志向を目指す現代社会にとってきわめて重要で急を要する課題であるとともに、これまでの概念にない新しい木材の特性を導き、人や環境に優しい木材の香りを利用したメディカルアロマセラピーの利用開発が可能となり、ひいては木材産業の活性化に大いに貢献できると期待致します。
「作業効率」「ストレス」「疲労度」
「睡眠の質」など、人が空間から受ける
影響について、
内装木質化の有無による
実証実験を実施。
その結果、すべての項目において、
木質空間は非木質空間を
明確に上回る数値を示した。
木のある空間の有効性は、
感覚だけでなく、数値によっても
裏付けられている。
なお、本取り組みは研究分野において
ウッドデザイン賞2025を受賞。
EVIDENCE 01
クレペリン検査(単純な一桁の足し算を繰り返し、計算能力や注意力などを測る心理検査)を実施した結果が下のグラフ。
コントロールというのは、内装木質化していない通常の部屋のこと。
通常の部屋に対し、いずれも回答数が伸びていることが分かる。
クロスの部屋と比較して
作業効率の向上が見られた。
2024年岐阜大学名誉教授光永徹氏とヤマガタヤ産業(株)の共同研究実験データ
EVIDENCE 02
クレペリン検査を午前・午後・夕方の1日3回それぞれの時間帯に2回連続で行った。その前後で1日に計3回、アミラーゼを測定した。
アミラーゼは、唾液中に含まれる消化酵素で、ストレスによる交感神経の上昇により、その分泌量も増加する。アミラーゼの数値が高いほどストレスが多いと言える。
この結果から、いずれもクレペリン検査の後では上昇しているが、上昇度合いがいずれの木質の場合もコントロールより低い結果となった。
木質の部屋では
ストレスの上昇が少ない傾向になる。
2024年岐阜大学名誉教授光永徹氏とヤマガタヤ産業(株)の共同研究実験データ
EVIDENCE 03
疲労ストレス計を使い、心拍変動の周波数を分析した。呼吸によって生じる高周波と血液反射によって生じる低周波のバランスから分析。数値が高いほど疲労度が高いと分析される。
この結果から、スギ、ヒノキにおいては、クレペリン前よりも疲労度が下がっていることが分かった。
木質の部屋では、
疲労度回復の傾向が見られた。
2024年岐阜大学名誉教授光永徹氏とヤマガタヤ産業(株)の共同研究実験データ
EVIDENCE 04
日本における睡眠研究の第一人者である筑波大学の柳沢教授が開発された機器を使い睡眠測定をおこなった。本機器は電極を頭部に装着することで、睡眠時の脳波から睡眠経過図、睡眠変数、睡眠指標、睡眠スコア等のデータを算出しグラフ化するものである。
また中途覚醒時間はコントロールが最も長く、スギ、ヒノキ、カラマツの順に短くなっており、Mokkunパネルの部屋ではコントロールに比べ目覚めが少ないことを表している。
睡眠効率は4部屋共に大きな差はないが、レム睡眠時間に関してはコントロールの部屋が最も長く、ノンレム睡眠時間が短い結果となっており、睡眠が浅い傾向にある。一方Mokkunパネルの部屋ではノンレム睡眠時間が長く、脳がそれだけ休んでいる時間が長いことを示している。
これらを総合的に分析して睡眠スコアについて示した。コントロールに比べMokkunパネルの部屋では良質の睡眠が取れることを表しており、特にヒノキMokkunの部屋では高い睡眠スコアを示した。
木質の部屋では、
中途覚醒が少なくノンレム睡眠が長い。
総合的に睡眠の質の向上が見られた。
2024年岐阜大学名誉教授光永徹氏とヤマガタヤ産業(株)の共同研究実験データ
木を内装に使うことで暖かいという印象を与え、
血圧や心拍など体にも影響があることがわかっています。
また“睡眠”というキーワードにこだわり、
木を内装に使うことで得られる効果について調査しました。
その結果、様々なデータから「木の塗り壁Mokkun」を取り入れることで、
快眠効果が得られる可能性が見えてきました。
内装木質化率の違う3つの部屋( 木質化率0%・45%・100%) に宿泊した時の睡眠状態について調査を行った結果、木質化率0%に比べ45%・100%ともに「熟睡時間」と「知的作業」の両方でよい効果があったという実験データがあります。しかし、木質化率45%が100%よりも若干ですが数値が増加している点にご注目ください。木質化率を上げれば上げるほど、結果がよくなるわけではく、最適な木質化率があるようです。
木質化率が高くなれば、香りを好ましいと感じる割合は増えてリラックスできる傾向があります。しかし、その一方で全面を木質化すると暗い印象や圧迫感があるため、見た目の好ましさが低下することがあります。
体の機能を調節する自律神経には、緊張時や興奮時に活発になる交感神経と、リラックス時や休息時に活発になる副交感神経があります。昼間は交感神経が優位になり、夜間は副交感神経が優位になるというのが理想であり、時間帯に応じたバランスを適切に保つことが重要です。本来あるべき自律神経のバランスが乱れていると、寝つきや睡眠中の活動に悪影響をおよぼしてしまいます。
見た目は同じ木質化率で、それぞれ無垢材と木目柄のものを使用した部屋で、睡眠に与える影響を比較実験したデータがこちらです。この実験から、見た目だけの木質化だけでなく実際の木質化が睡眠に対して重要であることがよくわかります。無垢材が睡眠に適していることが明らかになりました。
見た目は同じ木質化率で、それぞれ無垢材と木目柄のものを使用した部屋で、睡眠に与える影響を比較実験したデータがこちらです。この実験から、見た目だけの木質化だけでなく実際の木質化が睡眠に対して重要であることがよくわかります。無垢材が睡眠に適していることが明らかになりました。
出典: 平成29年 健康・省エネ住宅を推進する国民会議 報告資料 慶應義塾大学理工学部伊香賀教授の研究室の実験データ