クリーン・エア

Clean Airとはabout

亜臨界抽出技術により、木材の成分を余すことなく水に溶け込ませました。
化学物質を使用していないので安心・安全にご利用いただくことができます。

2020年版

2017年版

商品概要Overview

植物由来抗菌消臭スプレー Clean Air
商品名 抗菌消臭スプレー Clean Air
用途 布・室内空間用
成分 ヒノキ、スギ、ヒバ、モミ、モウソウチク抽出物
抽出方法 亜臨界抽出
内容量 100mℓ
使用回数 約660回

商品説明

消臭・抗菌・院内感染予防のために開発された植物エキスで、塗り壁や布など吸水性のある素材に噴霧するだけで消臭効果が約1週間から1か月程度持続します。 また 車の中、たばこのにおい、トイレ、生ごみ、汚物、ペットの糞尿などの消臭除菌にも最適です。 小さなお子様や年配の方にも安心な100%自然由来のスプレーです。

特徴

間伐材の中でも植物成分が豊富に含まれる「葉」からエキスを抽出し、亜臨界抽出技術により、樹木の天然成分がきわめて豊富な亜臨界水(植物エキス)とエッセンシャルオイルをブレンドしました。消臭・除菌効果が持続する特別な仕様で、防カビ効果のほか、森林浴効果も期待できるのが特徴です。

亜臨界抽出とは

特徴
一般的な水蒸気蒸留法は、120℃以下で蒸留するのに対し、亜臨界抽出法は高圧をかけて120℃以上の高温で蒸留します。そのため通常では抽出できない植物の成分を余すところなく高濃度で取り出すことができます。

※この亜臨界抽出技術は岐阜県・谷田貝光克先生(東京大学名誉教授)・水熱科学研究組合の産学官連携で開発した技術です。

  • 高温と高圧をかけることで水分子が活発となり、植物の細胞に入り込んで、成分を丸ごと受け取ります。
  • フィトンチッド成分がきわめて豊富に含まれる「葉」からも抽出できるため、消臭・抗菌・防虫・森林浴といった自然の効果が抜群です。
  • 乳化剤や界面活性剤を使わなくても、精油成分が水に溶け込むため、最高品質のアロマが楽しめます。
  • 抽出時に有害物質が発生しないため、非常に安心です。また有害物質を分解する力があり、廃棄物処理にも応用されています。
  • 酵母菌などが住みやすく、腐敗菌は住みにくい環境を作ります。自然のバランスを保つため、何年たっても腐りません。

ご使用方法how to use

化学物質を含まない、植物由来の除菌消臭スプレーですので、暮らしの様々な場面で安心してお使いいただけます。

木の塗り壁Mokkunにスプレーする場合

ご使用方法
Mokkunを塗った壁に直接スプレーしていただくことで、お部屋の気になる臭いを分解して消臭します。また桧の精油がブレンドされていますので、消臭後はほのかな桧の香りが残ります。 6畳のお部屋の壁に対して20プッシュを目安にご使用ください。また気になる臭いを消臭したいとき、抗菌を高めたいとき、ヒノキの香りを楽しみたいときなど、様々な用途に合わせてお使いください。

それ以外の生活空間で使用する場合

特徴
吸水性のある素材に向けて、約30cm程度離れた場所から噴霧してください。(カーテン・マット・カーペット・布団などの寝具・椅子・衣類・靴の中・マスク・車のシートなど) 悪臭が強い場所では、最初は毎日噴霧してください。悪臭が弱まってきたらその後は1週間に1回、隔週に1回、1か月に1回と頻度を減らしていってください。 成分が濃厚なため、空気中に噴霧するとむせることがありますので、基本的には吸水性のある素材に向けて噴霧してください。

使用上の注意

  • 肌に直接つけないでください
  • 飲用しないでください
  • 容器を倒さないようご注意ください
  • こぼすとシミになりやすいのですぐに拭き取ってください
  • 革製品などの近くで使うとシミになる場合があります
  • 使用中に何かしらの異常を感じた場合は使用をおやめください
  • 高温・多湿・直射日光を避け、子供やペットの手の届かないところで必ずキャップを締めて保管してください
  • 万一誤って飲み込んだ場合は、速やかに医師にご相談ください
  • 天然成分のため沈殿物が生じることがありますが、品質には問題ありません

ご利用シーンscene

クリーン・エアの具体的なご利用シーンを紹介しています。是非参考にしてください。
シーン①

Mokkunに

木の塗り壁Mokkunにスプレーすることで、抗菌消臭効果がより強力になります。Mokkunの木の香りが少なくなったと感じる時、急な来客時にもお勧めです。

シーン①

ベッドに

特に湿気の多い季節、汗をかいた時などスプレーすることで寝具を清潔に保ち気持ちよくお使いいただけます。ほのかな木の香りもここりよい眠りのためには最適です。

シーン①

マスクに

まずは抗菌のためにスプレーしておくと一安心です。マスク独特のにおいが気になる方は、そ消臭にもご使用いただけます。(※スプレー後、マスクを乾かしてからご使用ください。)

シーン①

シャツに

汗かき予防に着る前にスプレーしておくことも効果があります。汗をかいた後にスプレーしても匂いを抑えることができます。

シーン①

ハンドタオルに

洗面所やキッチンのタオルなど雑菌やにおいが心配な時にご使用ください。普段の持ち歩きのタオルやハンカチにもお勧めです。

シーン⑥

靴に

小さな子供たちが元気いっぱい遊んだ後の靴の中の湿気は気になりますが、そんな時にもご使用いただけます。靴や靴下の匂いが気になる場合もぜひお試しください。

実験データexperimental data

私たちはクリーン・エアを使って様々な殺菌効果に対する実験をおこなっております。
その結果から、クリーン・エアには殺菌・除菌効果がある事が証明されています。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の殺菌効果
時間0分30秒1分3分
MRSA菌数1.7×10000010以下10以下10以下
緑膿菌の除菌効果
時間0分30秒1分3分
緑膿菌菌数5.0×1000010以下10以下10以下
大腸菌の除菌効果
時間0分30秒1分3分
大腸菌菌数1.7×1000002.0×10000010以下10以下
レジオネラ菌の除菌効果
時間0分30秒1分3分
レジオネラ菌菌数6.0×1000001.0×10未満1.0×10未満1.0×10未満
またMokkun Labではクリーン・エアに対し、社内で様々な実験を行いその結果を公表しています。
クリーン・エアに対して興味がある方は是非ご覧ください。

居住空間における除菌に関する提言

新型コロナウィルスの世界的感染が始まり、皮肉なことに対ウィルスに関する新たに関心の高まりが見られるようになってきた。私たちの身体をウィルスに対して防御する基本は自己免疫力を高めることであるが、いったん発生が見られたら、居住空間へのウィルスの侵入を抑制することなど生活環境における防御が重要になることは言うまでも無い。ここでは、健康住宅をめざす視点から、まずいくつかの点についての確認から始めたい。36、7℃のお湯を飲むとウィルスが死ぬといったフェイクニュースがSNSを通じて拡散されたり、明らかに偽りとわかることすらつい信じ込んでしまったりと、健康リテラシーというか、情報リテラシーの不足が目につくからである。

かねてから除菌グッズとか抗菌グッズと呼ばれる商品が世に数多く出回っている。感染症はウィルスが原因となる場合も、細菌が原因となる場合もあるため、除菌グッズと言っても、一般には細菌もウィルスもあまり区別されずにいっしょくたに扱われることがある。正確に言えば、細菌とウィルスとは全く別物で、前者が生物であるのに対して、後者は無生物であり、いわば「物質」と言ったほうが良いかもしれない。細菌は細胞を持ち、細胞分裂により自らが増殖してゆくのに対して、ウィルスは細胞を有せず、自分では増殖もできない。ウイルスは動植物の細胞の中に入りこむことができる。どの生物のどの種類の細胞に入り込めるかは、ウイルスの種類によって異なる。いずれにしても動植物の細胞に入り込んで、その細胞の機能を使って増殖してゆくのである。サイズも、細菌は光学顕微鏡で観察できるのに対して、ウィルスは光学顕微鏡では観察できないくらい小さく、電子顕微鏡でのみ観察が可能である。

これに関連して、殺菌、滅菌、抗菌といった用語もあまり区別されずに使用されている場合もある様に見受けられる。抗菌は細菌の増殖を抑制すること(カビ菌を別)であり、除菌は、洗ったりして物理的に取り除くことで、殺菌は死滅させることである。基本的に生物ではないウィルスに対しては殺菌という用語はふさわしくないことになる。ウィルスについては、殺菌に代って不活性化という言葉が正しい。

ウィルスにはエンベロープと呼ばれる脂質の膜で表面が覆われているインフルエンザウィルス、新型コロナウィルスなどとそれのないノロウィルスなどに分類される。エンベロープの有無を問わず、核酸のDNA かRNA のどちらか一方とそれを保護するカプシドがウイルスの基本構造である。前者はエンベロープを破壊させれば不活性化する。アルコールやエーテルなどの有機化合物は脂質を溶かすことにより不活性化することができるため、特に消毒用アルコールが広く用いられている。

インフルエンザウィルス用には次亜塩素酸も同様な効果があるとされて、商品も市販されている。次亜塩素酸の強い酸化力でエンベロープを破壊するためである。この次亜塩素酸は水の滅菌用に添加されているが、長期にわたって体内に取り込むと、遺伝子に悪影響を与えるとも考えられ、注意深い検討が必要であると個人的には考えている。

抗菌や抗ウィルスについて、アルコールや次亜塩素酸といったいわば人工的に合成される薬品に頼るよりも、植物の持つ殺菌力を活用するのが地球全体の環境保全の観点からも望ましいのは言うまでも無い。植物が自らは移動もできず、厳しい環境に打ち勝って今まで生き延びてきたのは、長い歴史の中で獲得してきたその能力ゆえである。フィトンチッドと呼ばれるものはその中の一つである。これについて少し詳しく記載しよう。

このフィトンチッドは、1930年頃に旧ソ連のトーキン博士が、樹木を傷つけると周辺の細菌が死んでしまうという実験結果から、樹木は進入してくる虫や細菌から身を守るために、自ら作り出した物質を発散していることを発見し、命名されたものである。それは森を歩くと気持ちよいと感ずる木の香りであり、人間にとっては生気をもたらす物質でもある。実際にこのフィトンチッドを用いた殺菌、抗ウィルスの商品も市販されている。

フィトンチッドを植物から抽出する一般的な方法には、植物を蒸し上げて発生する蒸気に含まれる成分を冷却して液体として取り出すいわゆる水蒸気蒸留法がある。これにより得られるいわゆる精油成分はごく少量で効率が低い。そのために100℃以上に加熱して抽出効率を向上させようと考えられたのが今で言う亜臨界抽出法である。岐阜県森林科学研究所(現岐阜県森林研究所)、(有)アイ・ジャパンの前身である「水熱化学研究組合」が、東大の矢田貝光克教授(当時)のアドバイスの下で、共同で開発し、1996年に亜臨界抽出装置を完成させた。当時は亜臨界抽出という言葉はなく、上記の研究チームがこの分野の権威であった東北大学の新井邦夫教授(現名誉教授)に了解を得て、亜臨界抽出と命名したとされている。これについて少し説明を加える。

圧力釜の様に、水を入れた空間の中を閉じた上、加熱すると、やがて水が蒸気になってゆく。そして飽和水蒸気の状態になり、さらに温度を上げれば、中の圧力が上がってゆくと共に、密度も水の状態と同じ程度に高くなり、液体なのか気体なのかわからない状態になる。これは臨界点と呼ばれ、水の場合には、374℃、22.1MPaに相当する。これ以上に温度を上げると超臨界状態とよばれる状態になる。この超臨界状態では水と水蒸気の両者の性質をもった流体となり、分子が激しく動き回っているため、植物から機能性成分を抽出したり、通常の状態では分解処理が難しいダイオキシンなどの難分解性と呼ばれる物質を分解処理するなど、様々なことが可能になる。水と油は通常は溶け合わないが、超臨界水は多くの有機物と混じり合う。

超臨界状態はいわばこのような過酷な状態であり、そこまで行かなくても効率的な抽出は可能である。臨界点よりやや低い領域が亜臨界状態であるが、超臨界では植物なども破壊し尽くすくらいの力を持つのに対して、亜臨界状態ではより温和な条件で、効率よく抽出されるわけである。

また亜臨界水には、アルカリの元であるOH―イオン、酸性の元であるH+イオンの濃度が通常の水の約30倍も存在することが知られている。したがって酸としてもアルカリとしても作用し得ることになる。しかも通常の水より分子が活発に動くため、植物から効率よく成分を抽出することができると考えられる。

亜臨界水にはもう一つ特異な性質がある。水は酸素原子と水素原子からできているが、酸素はマイナスの電荷を、水素はプラスの電荷をもつため、極性がある。したがって食塩などいろいろなものを容易に溶かすことができるわけである。しかし、極性の低い油などを溶かすことができない。つまりよく知られているように、水と油は溶け合わないわけである。ところが亜臨界水になると、その極性が低くなって油のそれに近くなるため、油を溶かしうる様になり、水と油が混じり合うことになる。これが、植物の亜臨界抽出により得られる亜臨界水となり、その中には精油成分が溶け合ったフィトンチッド水となるわけである。

Clean Airはこれを用いてつくられたものであるが、必要なときにスプレーして使用する。100%植物由来であり、亜臨界状態という高温処理を経ているため、経口しても全く無害であり、むしろ体内に取り入れても健康づくりにも貢献することが分かっているため、安心・安全がしっかり担保されている。したがって居住空間において様々な使用形態が可能である。

最も効果的と考えられるのは、加湿器のタンクにフィトンチッド水を入れて作動させると、部屋中にそれが満たされ、除菌効果と共に森林浴効果が得られ、快適な居住環境が得られることになる。

もっと簡単なものであれば、マイクロポーラスの構造を有する担体にフィトンチッドを担持させ、ゆっくりと放出させてやる仕組みを考えることである。担持されたフィトンチッドが放出され切ってしまった場合には、再処理により再担持が可能になる手法を考える必要がある。なお、担体にはマイクロポーラスのセラミックス、プラスチック、布、紙などが考えられよう。

ただし、このフィトンチッドを含む亜臨界水がインフルエンザに対してはそれを抑制する作用があるというデータはあるが、新型コロナウィルスなどのウィルスに有効かどうかに関する科学的データはまだないのが現状である。これからの検証が待たれる。

岐阜大学 名誉教授
箕浦 秀樹