2700mm×2700mmサイズの同じ仕様の部屋を3部屋造作して、内装の壁材のみ変えて比較実験ができるようにした。
『ヒノキ・スギを内装材に用いた部屋ではクレペリン検査における後期増減率が増加する傾向がみられ作業効率の向上が示めされた』
岐阜大学応用生物科学部 学部長 応用生命科学過程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
室内でクレペリン検査を行い、その前後の唾液のアミラーゼをどうじに測定した。クレペリン検査7分間実施を1回の試験として、それを2回繰り返した。その検査における計算の正答数の変化や、1回目と2回目の上昇率によって作業効率を見る実験を行った。(クレペリン検査は、2回連即して行った場合、1回目より2回目の方が正答数が多くなる傾向がある)
一桁の足し算(3、4、5、6、7、8、9の組み合わせからなる)を、5分の休憩をはさんで前半15分、後半15分の30分間行わせた上で、1分ごとの作業量の継時的な変化のパターンから性格や適性を診断するもの。
「ヒノキ」「スギ」を内装材に用いた部屋ではクレペリン検査における後期増減率が増加する傾向がみられ作業効率の向上が示めされた。特に「ヒノキ」のほうが数値が高い点に注目!
クレペリン検査において各回の正答数を合計し、1回目を基準として2回目の伸び率を数値化したものが下記の表である。
これによると、クロスの部屋と比較して、スギ、ヒノキの部屋では増加率が高く、特にヒノキにおいては顕著な増加がみられた。このことにより、ヒノキの香りが作業効率を増加させる傾向にあることが期待されると考える。
クロス | スギ | ヒノキ | |
---|---|---|---|
Ave(%) | 103.5 | 105.0 | 107.7 |
クロス | スギ | ヒノキ | |
---|---|---|---|
Ave(%) | 99.9 | 102.3 | 104.4 |
『スギMokkunはアミラーゼ活性が低下する傾向にあり、ストレスが緩和されていると言える』
岐阜大学応用生物科学部 学部長 応用生命科学過程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
クレペリン検査時に、その前後のアミラーゼを測定し、その時のストレス度合いを数値化する実験を行った。
唾液に含まれる消化酵素で、ストレスがかかるとアミラーゼの量が増えることがわかっている。 その量を測り、ストレスが与えている「からだ」への影響をチェックできる。
クロスの部屋では、クレペリン中にアミラーゼ活性が上昇したことから、クレペリン中のストレス増加が認められた。一方、スギMokkunの場合は、逆にクレペリン中でアミラーゼ活性が低下する傾向にあり、クレペリン中のストレスが緩和されていると言える。
『木の香りで記憶の定着、翌朝の作業効率アップにつながる』
岐阜大学応用生物科学部 学部長 応用生命科学過程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
被験者には睡眠時に「ヒノキ」」「スギ」「香なし」の3種類の精油をしみこませたマスクを着用し睡眠をとり、その際睡眠の質はSleepScope解析システムで測定し、脳波のδ波を元にノンレム睡眠とレム睡眠の経時変化をグラフ化する。その結果から睡眠周期や睡眠効果を算出し、木質材料の香気が睡眠の質に与える効果を検証した。
体は眠っているが脳は起きている状態で、記憶の整理や定着が行われている時間であり、Non-REM睡眠は脳が眠っている状態で、脳の休息のための時間である
コントロールに比べてスギ、ヒノキは、Non-REM睡眠時間の割合に変化がないものの、REM睡眠の全睡眠に占める割合が高くなった。これは木材精油の香りを嗅ぐことによって、より記憶の整理や定着をしている時間が長いことを意味する。
スギ、ヒノキは、Non-REM睡眠時間の割合に変化がないものの、REM睡眠の全睡眠に占める割合が高く、木材精油の香りを嗅ぐことによって、より記憶の整理や定着をしている時間が長いことを意味する。また中途覚醒時間もクロスに比べて短い結果となり、より深く眠ることができている。
さらにヒノキは入眠潜時がコントロールに比べて短くなり、リラックス効果を与えたために、寝つきがよくなったことを表している。このことは、副交感神経が優位に働いた結果であると考えられる。
コントロール | スギ | ヒノキ | |
---|---|---|---|
Ave(%) | 17.9 | 18.3 | 20.8 |
コントロール | スギ | ヒノキ | |
---|---|---|---|
Ave(min) | 24.7 | 21.9 | 21.0 |
『樹木の抽出エキスがウィルスに効果』
岐阜大学応用生物科学部 学部長 応用生命科学過程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
スギやヒノキを主体とする木質材料から亜臨界流体抽出法により蒸留した高揮発性精油成分がインフルエンザウィルスに対して不活化できるのかを食品分析センターにて試験を実施した。
今回の検証により、この植物エキスがインフルエンザウィルスをたった1分で不活化できることが実証された。100%自然素材、体にも安心な素材で、今後新たなウィルス対策商材としても期待できる。
ウィルス不活化
1分後には検出不可の状態になっていることに注目!(通常ウィルス試験は30分程度の時間をかけて様子を見ることが多い。1分で結果が出ているということで即効性があることに注目できる)
開始時 | 1分後 | 5分後 | 15分後 | |
---|---|---|---|---|
CleanAir | 6.5 | <2.5 | <2.5 | <2.5 |
精製水 | 6.5 | – | – | 6.3 |
2021.01 日本食品分析センター調べ
ヒノキ、スギ、ヒバ、モミなどの葉から抽出(亜臨界抽出法)した植物エキス。主に間伐材の葉を利用することで、未利用資源を有効活用ができるという特徴がある。これまでに大腸菌、黄色ブドウ球菌などの細菌類に対しての抗菌性能や、消臭性能は実証済みの商品。
詳しくはこちら『ヒノキ・ヒバのストレス負荷に対する抑制効果を確認する事が出来た』
岐阜大学応用生物科学部 応用生命科学課程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
先端及び側面・蓋8か所に穴をあけた遠沈管を使ってマウスに拘束ストレスを与えた。毎朝1時間の拘束ストレスの間は餌・水の摂取はさせず、比較用の拘束なしのマウスについては、この時間は同様に摂取させなかった。この拘束ストレスの後、各部屋に移動させた。それを2週間連続で行い、最終日に解剖を行った。
(1)臓器重量測定
ストレスが付加されると一般的には副腎肥大が起こるとされている。これはストレスにより副腎が抗ストレスホルモンを分泌し、ストレスが続くことでホルモン分泌量を増加させるために副腎を大きくして対応しようとするためである。
実験結果からヒノキ・ヒバにおいてはストレス負荷による副腎肥大の傾向を抑制することが分かった。
負荷なし…ストレスを与えずビニルクロスの部屋で飼育されたマウス
負荷あり…ストレスを与えた後ビニルクロスの部屋で飼育されたマウス
スギ…ストレスを与えた後、スギMokkunの部屋で飼育されたマウス
ヒノキ、ヒバ、サイプレス(豪州ヒノキ)も同様
(2)唾液α-アミラーゼ濃度
ストレス負荷を受けると、一般的にアミラーゼ濃度が上昇する。負荷なしと負荷ありを比較するとストレス負荷により唾液中α-アミラーゼ濃度が有意に増加していることがよくわかる。また、特にヒノキ群では、ストレスによるα-アミラーゼ濃度の増加を有意に抑制した。ヒバ群、サイプレス群においても有意差はないが抑制傾向を示した。
『スギ・ヒノキ・ヒバの香りで記憶と学習能力の向上を確認する事ができました』
岐阜大学応用生物科学部 応用生命科学課程 天然物利用化学研究室
教授 光永 徹先生
7日間の予備飼育の後、体重測定をし誤差0.01g以下のマウスを5郡に分けた。(G1:Vehicle、 G2:negative control、 G3:スギ、 G4:ヒノキ、G5:ヒバ)
間引き後6日間各精油の噴霧を行い (1 h/day)、7日目から精油の噴霧 (1 h/day)、腹腔内投与および各行動試験を行った。行動試験における腹腔内投与は、G1は生理食塩水をG2~G5はscopolamine (1 or 2 mg/ml) を0.1 ml/10 g b.w.となるように行った。体重測定は毎日、水、餌およびチップ交換は2日に1回行い、摂食量の測定も行った。
実験を行う前日にマウスを何も入れていない箱 (50×35×50 cm) に入れ、5分間順化させた。精油を噴霧30分後に腹腔内投与を行い、さらに30分間精油を噴霧した後、新奇物認識テストを行った。1日目はスイカの置物を2つ箱内に設置し、2日目はスイカの1つをサイコロの置物に変更して実験を行った。2日目の試験において、スイカとサイコロの置物に興味を示した時間 (においを嗅ぐ、手をつく、のぼる) をそれぞれ測定した。マウスは新しいものに対して興味を示す習性があるため、1日目の記憶が保持されている場合、2日目はサイコロに対して興味を示す時間が長くなるという予想の元行った。
通常群では前日見たものに対し、初めて見たものに興味を示した時間が顕著に長くなり、一方でスコポラミン群(スコポラミン投与されたマウス。スコポラミンとは、コリン作動性ニューロンの競合阻害剤であり、アルツハイマー様記憶障害を誘導する化合物として広く使用されており、今回の実験では記憶障害マウスの調製薬剤として用いている。)ではほぼ同等の値を示した。このことから、本実験においてはスコポラミンによる記憶障害が正常に誘導されていることが分かる。
ヒノキならびにヒバ材精油の噴霧において、初めて見たものに興味を示す時間が顕著に長くなったことが認められ、スギ材精油においても同様の傾向が見られた。スギ材精油に関しては標準誤差が大きかったために有意差を認められなかったと考えられる。以上より、精油の噴霧によってマウスの記憶と学習が改善されたと示唆した。
通常…通常のマウス
スコポラミン…スコポラミンを投与(記憶障害にさせる)されたマウス
スギ…スコポラミンを投与後、精油を噴霧したマウス
ヒノキ、ヒバも同様
精油を噴霧した30分後に腹腔内投与を行い、さらに30分間精油を噴霧した後、Y-maze (走路長300 mm、走路幅50 mm、壁の高さ100 mm) テストを行った。各アームをA、B、Cとし、マウスはAのアームを向くようにして迷路の真ん中に入れ、8分間自由行動をさせた。アームに足が4本入った場合を有効とし、どのアームに進入したのかを記録した。総進入回数のうち、3回連続で異なるアームに進入した割合を算出した。マウスの行動パターンから新しいものにより興味を示すことが予測されるので、3回連続で異なるアームに侵入する確率が高いほど正常な判断能力があるマウスであると仮定した。この試験では、記憶構築の初期段階に関与する作動記憶および短期記憶について調査した。
通常群では66%と高い値を、スコポラミン群では35%と低い値を示し、スコポラミン投与によって作動および短期記憶障害が誘導されたと考える。
一方、精油群ではわずかに値が上昇したことから、精油の噴霧により、記憶構築の初期段階を形成する作動記憶ならびに短期記憶の改善の可能性が示唆された。(n=6のグラフにおける測定不能個体は0%としてデータに反映した)
体重推移および摂食量
試験開始11日目までの体重推移をFig.8に、体重10 gあたりに対する食餌摂取量をFig.9に示した。行動試験開始とともにスコポラミン投与を開始した影響で、7日目以降のスコポラミン群の体重増加が他の群よりも穏やかとなった。これはスコポラミンによって記憶障害と共に軽度のうつ状態が誘導されていると考えられる。
一方でスコポラミン投与と共に精油の噴霧を行っている群については通常群と同様の増加傾向を示し、スコポラミンによる鬱状態を改善した可能性が示唆される。
試験機関:岐阜工業高等専門学校建築学科恒温恒湿室
温度一定の状態で相対湿度を変化させたときに、Mokkunと他の建築材料が吸湿したり、放湿したりするのをその重量変化で測定しました。
一定の温度(23℃)、相対湿度50%の中で試験体を養生したのち、そのまま75%の中に移動させ12時間放置しました。その後また50%の中に戻して12時間放置し、この間の質量変化を測定しました。
吸湿・放湿性能の両方でMokkun は珪藻土よりもその量が多く、また漆喰や木材よりも吸湿・放湿のスピードが速いという結果になりました。Mokkunは吸湿の初期スピードがとても速いので、急激な湿度の変化にも対応でき、結露を抑制できることがわかります。
試験機関:ヤマガタヤ産業株式会社 社内試験
30cmの立方体の実験装置に、Mokkunとビニルクロスを塗った壁をそれぞれ用意しました。各実験装置の中に70℃のお湯を20分間放置し、その後の湿度の変化を調べました。
実験前のMokkunの壁、ビニルクロスの壁の両方の実験装置内の湿度、使用するお湯の温度が同じであること。
20分後、それぞれの空間を比較してみると、ビニルクロスの壁の方は結露しているのに対し、Mokkunの壁の方はほとんど結露していないことがわかります。湿度も25%の差が出ています。
『木材本来の吸湿性能を引き出しました。水蒸気を抑制するのに大きな効果が期待できます』
信州大学工学部建築学科
助教博士(農学) 中谷 岳史先生
試験機関:岐阜工業高等専門学校建築学科恒温恒湿室
温度変化時の水蒸気量変化を計測する。飽和塩溶液を用い、デシケータ―に試料を設置し吸湿させ、単位温度変化に要する水蒸気量を求めた。
(単位はg/㎥H)
8 畳相当の壁にMokkunを施工し、夕食時の水蒸気(1000g/ 時間)が短時間に発生したと仮定し、材料の吸湿量を測定しました。
高湿度空間になるほど、Mokkunの吸湿力がパワーアップしています。90%以上の高質度域では、水蒸気の湿気容量はスギ板の2倍という結果となりました。Mokkunの驚くべき吸湿力がみてとれます。
材料1㎏の相対湿度を1%変化させるのに必要な水蒸気量です。
Mokkun(パウダー)が、どれだけ多くの水蒸気を含むことができるかを、杉板と比較しました。
湿気容量が大きいほど、材料中に水蒸気を含むことができ、結露防止に有効です。
『杉板とMokkun(パウダー・チップ)を比較してみると、水蒸気の通りやすさに驚きの結果が出ました』
信州大学工学部建築学科
助教博士(農学) 中谷 岳史先生
Mokkun(パウダー・チップ)とでは、差はありませんでした。杉板と比較をすると、杉板よりも18倍近く水蒸気を通しやすいという結果となりました。また、静止空気の約4分の1の量の水蒸気を通すということも結果として出ています。
水蒸気が通り抜ける量を表したものです。Mokkun(パウダー・チップ)、杉板、静止空気の4つを比較しました。
素材 | 透湿率(g/mhPa) |
---|---|
Mokkunパウダー | 0.00018 |
Mokkunチップ | 0.00018 |
杉柾目 | 0.00070 |
静止空気 | 0.00070 |
古くからヒノキやヒバなどに含まれるフィトンチッド成分には、アロマ効果、抗菌、防虫効果など様々な作用があると言われています。Mokkunの壁には、今回の連結ケージ法による忌避試験からもわかるように、市販の虫よけスプレーの原液と同等レベルの忌避効果が得られ、Mokkunに使用されている東濃桧が虫よけ効果を示すことと推察されました。このようにMokkunの壁は、子どもやペットなど虫よけ剤を使用したくない場所に用いるには最適だと思われます。
株式会社アイテックラボ
試験機関:株式会社アイテックラボ
Aのケージには3面に試験体となる壁を設置、Bには25匹の蚊を設置。蚊がAとBを自由に行き来できる通路を設置。Aには天井からマウスを固定した。
室温24℃、湿度60%の室内環境を保った状態で実験。実験は、ビニルクロスの壁とMokkunの壁で行った。
Aのケージには三面に試験体となる壁を設置し、Bのケージには25匹の蚊を設置。AとBの間には蚊が自由に行き来できるように通路を用意。Aには、天井からマウスを固定して蚊が吸血できる状態にする。
室温24℃、湿度26℃の室内環境を保った。
Mokkunの壁、ビニルクロスの壁を施工したケージをそれぞれ用意。これらを比較して、Mokkunの壁がどれだけ蚊の忌避効果があるかを調べる。
Aのケージで吸血した蚊の数は全部で(25匹中)20匹。
そのうちAのケージにとどまったのは、17匹。
マウスを吸血した後も、Aのケージに滞留した。砂糖水があるBよりもマウスがいるAのケージを好んだ。
Aのケージで吸血した蚊の数は全部で(25匹中)3匹。
吸血した後、蚊はすべてBのケージに逃げていった。
マウスがいるAのケージよりも、砂糖水があるBのケージを好んで滞留した。
つまり、Mokkunが施工してある空間には、
蚊が寄りづらいという結果となりました。
そしてこの忌避率は、なんと88%
(市販の虫よけスプレーの原液同等レベル)
という驚異の結果です。
森林では動物の死骸があってもニオイがしません。これはヒノキなどに代表されるように、木が森林浴の効果をもたらしているフィトンチッドを蒸散しているからです。フィトンチッドが身近な生活臭などの悪臭を消す効果をもっています。Mokkunは、壁材にその機能を付与した点に新規性、先進性を有する画期的な商品であると思います。
岐阜大学名誉教授
箕浦 秀樹先生
試験機関:株式会社 総合保健センター
8畳の広さの空間の壁にMokkunを塗ったと仮定し、試験体を作成。10ppmのアンモニア(環境省基準では、強いにおいという規定)が入った容器(6ℓ)にMokkun(チップ・パウダー)の試験体を入れ、経過時間とその時のアンモニア濃度を測定。また、空試験として、試験体を入れないものについても同一の試験を行いました。
容器へのアンモニア採取には、製品名:気体採取器(株式会社ガステック製)、測定は、製品名:気体検知器(3Lアンモニア)(株式会社ガステック製)を使用。
強いアンモニア臭(公衆トイレの約2倍の濃度)が、最初の5分でモックンの試験体の濃度が大幅に減している点に注目です。およそ10分後には、半分以下の数値が、120分後には臭気を検知できない程の数値が実証されました。
試験実施機関:岐阜薬科大学 完成制御学研究室
黄色ブドウ球菌培養後Mokkunの上に滴下し、24時間後に繁殖の様子を調べたところ、シャーレの中では増殖を続けた菌がMokkunではほとんど消えてしまいました。
これにより、Mokkunは黄色ブドウ球菌に対する抗菌性能があることが実証されました。
黄色ブドウ球菌 シャーレで繁殖24時間後の写真
Mokkunに滴下後24時間の黄色ブドウ球菌の写真
木材は香り、調湿性能、消臭性能など、木材本来の様々な良さがあります。ただ、燃えやすいということが欠点でした。この欠点をクリアさえすれば非常に良い製品になると考えました。成分配合やその他様々な試行錯誤を繰り返し、木の塗り壁でありながら不燃性を実現しました。Mokkunは、木材本来がもつ良さと不燃性を合わせもった製品です。
岐阜大学名誉教授
箕浦 秀樹先生
試験機関:一般財団法人 日本建築総合試験所 建築確認認定センター
Mokkun(チップ・パウダー)を施工した10cm辺の試験体を用意。20分間熱焼し、総発熱量や試験体の亀裂の有無を調べました。
試験機東洋精機製作所製CONEIII、ISO5660-1に準じ、発熱速度200kw/㎡以上の継続時間、試験時間中の総発熱量及び裏面まで及ぶ亀裂の有無を調べる。試験時間は20分。20分間の総発熱量が「7.2MJ/㎡以下(基準値の8.0MJ/㎡の9割)」を合格とする。
Mokkunは手触りにも十分こだわった塗壁になっていると思います。室内の仕上げ材ですので、触り心地がよいこと、冬であればひやっとしないことが大事です。木材を微粉末にすることで、調湿や消臭などの高機能を加えつつ、木材本来の良さを残すことを目指した製品です。木材を非常に細かな粉末にすることは難しいのですが、試行錯誤の結果手触りがとても柔らかいものに仕上がっています。
信州大学工学部建築学科
助教博士(農学) 中谷 岳史先生
試験機関:岐阜県生活技術研究所
JIS A 1412-2:1999による熱伝導率測定。
測定には熱伝導率測定装置 HC-074/200を使用。測定条件は熱流上向き、平均温度13℃、温度差20℃、石膏ボードを下側として実験を行った。
Mokkunパウダー・チップの熱伝導率が、原料となる木材の熱伝導率よりも高い性能を発揮することが実証されました。Mokkunパウダー・チップは外的影響を受けにくいため、冬の寒い日に壁に触れても手から壁に熱が奪われることが少なく、冷たく感じないのです。
この熱移動の起こりやすさを表す係数で、単位長さ(厚み)あたり1℃の温度差があるとき、単位時間に単位面積を移動する熱量。
熱伝導率の数値が高ければ高いほど熱が伝わりやすく(暑い・寒いなどの外的影響を受けやすい)、低いほど熱が伝わりにくい(外的影響を受けにくい)ことを示します。
壁の種類 | 熱伝導率(W/mK) |
---|---|
コンクリートの壁 | 1.6 |
タイルの壁 | 1.3 |
漆喰の壁 | 0.7 |
土壁 | 0.69 |
羽目板(木材の壁) | 0.31 |
Mokkunパウダー | 0.148 |
Mokkunチップ | 0.123 |
試験機関:岐阜県生活技術研究所
Mokkun を塗った試験体からホルムアルデヒドが検出されるのかを測定。ホルムアルデヒド以外にも、アセトアルデヒド・トルエン・キシレンなど主要な有害物質の検出も測定した。
ホルムアルデヒド濃度: 0.0mg/L 【参考】 JIS A5906 繊維板等に規定される性能表示区分
性能区分 | 平均値 | 最大値 |
---|---|---|
F☆☆☆☆ | 0.3mg/L | 0.4mg/L |
F☆☆☆ | 0.5mg/L | 0.7mg/L |
試験機関:岐阜県生活技術研究所
8畳相当の部屋の容積と壁面積の割合から実験装置を作り、Mokkunを塗った試験体をその中に入れた。ホルムアルデヒドを装置の中に充満さ せ、時間の経過とともに、室内のホルムアルデヒド濃度を測定し、Mokkunに脱臭効果があるかどうかを調べた。
実験装置に試験体と空気10リットルを入れ、そこにホルムアルデヒド液を注入しました。時間ごとに検知管にて濃度を測定。試験は20±1℃で3回ずつ測定しました。
ホルムアルデヒドの初期濃度が約70分で10分の1以下にまで減少しています。このことから、Mokkunにはホルムアルデヒドの脱臭効果があると言えます。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 | 品質基準 |
---|---|---|---|
初期乾燥による ひび割れ抵抗性 |
試験体を気流に平行になるように置き、6時間後に試験体を取り出し3個の試験体について表面のひび割れの発生の有無を目視によって調べる。 | 3体ともひび割れなし | ひび割れがない |
付着強さ | 試験体を試験機に取り付け、アタッチメントを1750N/minの早さで引っ張り、最大荷重を測定する。 | 0.4 | 0.2以上 |
耐衝撃性 | 砂の上に試験体を置き、30cm上から鋼球(約530g直径約51mm)を落下させる。 | 3体とも3か所に表面のひび割れ、基板との剥がれはなかった。3体とも3か所に直径15mm程度のへこみが生じた。 | ひび割れ、著しい変形及び剥がれがない |
耐摩耗性 | 移動する区間300mmを、毎分37往復の早さでブラシを1000回往復させた後、試験体表面を観察する。 | 3体とも端替え及び摩耗による基板の露出はなかった。 | 剥がれ及び摩耗による基板の露出がない |
耐変退色性 | 紫外線カーボンフェードメータを用い、48時間露光した後、暗室に24時間静置してグレースケールと比較する。 | 3体ともグレースケール3号 | 変色の程度はグレースケール3号以上 |
試験項目 | 初期乾燥によるひび割れ抵抗性 |
---|---|
試験方法 | 試験体を気流に平行になるように置き、6時間後に試験体を取り出し3個の試験体について表面のひび割れの発生の有無を目視によって調べる。 |
試験結果 | 3体ともひび割れなし |
品質基準 | ひび割れがない |
試験項目 | 付着強さ |
試験方法 | 試験体を試験機に取り付け、アタッチメントを1750N/minの早さで引っ張り、最大荷重を測定する。 |
試験結果 | 0.4 |
品質基準 | 0.2以上 |
試験項目 | 耐衝撃性 |
試験方法 | 砂の上に試験体を置き、30cm上から鋼球(約530g直径約51mm)を落下させる。 |
試験結果 | 3体とも3か所に表面のひび割れ、基板との剥がれはなかった。3体とも3か所に直径15mm程度のへこみが生じた。 |
品質基準 | ひび割れ、著しい変形及び剥がれがない |
試験項目 | 耐摩耗性 |
試験方法 | 移動する区間300mmを、毎分37往復の早さでブラシを1000回往復させた後、試験体表面を観察する。 |
試験結果 | 3体とも端替え及び摩耗による基板の露出はなかった。 |
品質基準 | 剥がれ及び摩耗による基板の露出がない |
試験項目 | 耐変退色性 |
試験方法 | 紫外線カーボンフェードメータを用い、48時間露光した後、暗室に24時間静置してグレースケールと比較する。 |
試験結果 | 3体ともグレースケール3号 |
品質基準 | 変色の程度はグレースケール3号以上 |
JIS A 6909(建築仕上塗材)に準じて行った試験